この記事では新宿を起点に電車・バスでアクセスできるおすすめの山を10座厳選。初心者向けから本格派まで幅広く揃えました。「次の週末、どこに登ろう?」と迷ったときにぜひ参考にしてください。
高尾山 (たかおさん)
新宿から電車1本、約50分でアクセスできる高尾山は、都内に住む登山者にとって最も身近な山のひとつ。「ミシュランガイド三つ星」にも選ばれた山として世界的にも知名度が高く、年間登山者数は世界トップクラスを誇ります。
登山道は6つのルートがあり、舗装された1号路からアドベンチャー感たっぷりの4号路まで多様。ケーブルカーやリフトを使えばさらに楽にアクセスできるので、普段運動をしない方や子ども連れにも安心です。山頂からは天気のいい日に富士山が見え、都内とは思えない絶景が楽しめます。
下山後は高尾山口駅周辺の蕎麦屋や温泉(京王高尾山温泉)でのんびりするのが定番コース。登山の入門として、あるいは「今日サクッと山に行きたい」という日に、何度でも通いたくなる山です。
早朝に登れば人混みを避けられ、山頂で朝食をとりながら富士山を眺めるという贅沢な朝活もできます。
大山(丹沢) (おおやまたんざわ)
「大山詣り」として江戸時代から庶民に親しまれてきた歴史ある山。山頂に阿夫利神社の本社が鎮座し、参道の石段を登る山旅は独特の雰囲気があります。関東屈指の霊山らしい風格と登山の充実感を同時に味わえるのが大山の魅力です。
ケーブルカーで中腹の阿夫利神社下社まで上がり、そこから山頂を目指すルートが一般的。山頂からは相模湾・伊豆半島・富士山が一望でき、「関東の富士見百景」にも選ばれています。
山頂直下の登りはやや急ですが、整備された登山道なので特別な装備は不要。下山は見晴台経由のルートを使うと変化があっておすすめです。伊勢原市内には老舗の豆腐料理店も多く、下山後のグルメも楽しみのひとつ。
11月末〜12月初旬のライトアップシーズンは紅葉と夜景のコラボが幻想的で、特に人気があります。
塔ノ岳 (とうのだけ)
大倉尾根(バカ尾根とも呼ばれる)から一気に標高を稼ぐ塔ノ岳は、関東を代表するトレーニング山として知られています。累積標高差約1200m・片道約7kmのコースは決して楽ではありませんが、「丹沢で一番いい景色」と言われる山頂からの眺めはその苦労を吹き飛ばしてくれます。
晴れた日の山頂からは富士山・相模湾・箱根・南アルプスが一望でき、尊仏山荘のネコ「ミー」がお出迎えしてくれることでも有名。山頂には常設の山小屋があるので、温かい飲み物や食事を取りながらゆっくり絶景を楽しめます。
毎週末のように登る「塔ノ岳常連組」が存在するほど人気の山で、体力づくりの場としても最適。冬場はヤマビルがいないため、丹沢を歩くなら12〜4月が狙い目です。
さらに体力がある方は塔ノ岳から丹沢山・蛭ヶ岳まで縦走するコースもおすすめ。関東屈指のロングトレイルを楽しめます。
陣馬山 (じんばさん)
山頂に白馬の像が立つ陣馬山は、草原状に開けた山頂が特徴的な開放感あふれる山。標高855mと低めですが、山頂の眺めは360度の大パノラマで富士山・丹沢・奥多摩・都心まで見渡せます。
藤野駅からバスで登山口まで入れるアクセスの良さも魅力。登山口から山頂まで1〜2時間ほどで登れるため、初心者や体力に不安がある方にも取り組みやすい山です。山頂には茶屋が数軒あり、名物のなめこ汁や甘酒でひと休みできます。
陣馬山の真骨頂は高尾山〜陣馬山の縦走コース。約20kmの奥高尾縦走路は関東を代表するトレイルで、景色の変化を楽しみながら一日かけて歩けます。帰りは高尾山口駅へ下山できるので、公共交通のみで完結するのも魅力です。
冬は霧氷がつくこともあり、一年を通じて季節の表情が豊か。近さと手軽さのわりに満足度が高い、コスパ抜群の山です。
棒ノ折山 (ぼうのおれやま)
棒ノ折山(棒ノ嶺)の登山で最も印象に残るのは、白谷沢ルートの沢沿い歩きです。ゴルジュ(両岸が迫り来る狭い谷)を抜けながら沢を渡り返すルートは、他の低山とはひと味違うアドベンチャー感があります。
沢を抜けると尾根道に変わり、そのまま広い山頂へ。山頂は草原状に開けており、関東平野と奥武蔵の山並みを一望できます。標高は969mと低めですが、沢歩きと尾根歩きが楽しめるルートの変化が満足度を高めてくれます。
西武池袋線の飯能駅からバスでアクセスでき、都心から1時間半ほどで登山口に立てる手軽さも好ポイント。「ちょっと面白い登山体験がしたい」という方に特に向いている山です。
下山後は名栗温泉・さわらびの湯で疲れを癒すのがおすすめ。山と温泉をセットで楽しむ定番コースです。
大岳山 (おおたけさん)
奥多摩三山のひとつ、大岳山は独特のとんがった山容が特徴的な東京都の名峰。御嶽山(みたけさん)とセットで歩く縦走コースが定番で、武蔵御嶽神社への参拝も組み合わせることができます。
ケーブルカーを使って御嶽山の集落まで上がり、そこから大岳山を目指すルートは高低差が抑えられ、初心者でも挑戦しやすい。山頂直下の岩場は少し手を使う場面もありますが、登り切ったときの富士山・奥多摩の眺めは格別です。
御岳山周辺にはビジターセンターや宿泊施設、カフェなどもあり、登山だけでなく山岳観光としても楽しめます。8月には日本最大のレンゲショウマの群落が見られることでも有名で、花目当ての訪問者も多く訪れます。
都内にいながら本格的な山の雰囲気を味わいたいなら、大岳山は最有力候補のひとつです。
雲取山 (くもとりやま)
東京都最高峰にして、都内唯一の百名山。「電車とバスで百名山に登れる」という点で、公共交通派の登山者から絶大な支持を集めています。奥多摩駅からバスで鴨沢まで入り、鴨沢ルートで山頂を目指すのが王道です。
コースタイムは往復10〜11時間とロングコースなので、早朝4〜5時には登山口を出発するのが日帰り成功のカギ。道は歩きやすく整備されており、七ツ石山経由で少しずつ標高を上げていく感覚が心地よい。
山頂からの眺めは南アルプス・富士山・奥秩父の山並みが広がり、「これが東京都!?」と思わず声が出る大展望。山頂には雲取山荘と奥多摩小屋跡があり、前泊して翌朝のご来光を狙うスタイルも人気です。
鬼滅の刃の主人公・炭治郎の出身地として有名になってから若い登山者も増加。人生で一度は登りたい、公共交通で行ける百名山の代表格です。
谷川岳 (たにがわだけ)
百名山の中でも電車アクセスが特に優れているのが谷川岳。JR上越線の土合駅は「日本一のモグラ駅」として有名で、ホームから地上に出るまで486段の階段を登るという独特の体験ができます。そこからロープウェイ乗り場まで徒歩5分というアクセスの良さ。
ロープウェイで天神平(1319m)まで上がり、天神尾根を歩いて山頂へ。双耳峰のトマの耳・オキの耳からは上越国境の大パノラマが広がります。「百名山の中でも特に展望が素晴らしい山のひとつ」と言われるほど、晴れた日の眺めは圧巻です。
10月初旬〜中旬の紅葉は関東随一の美しさ。ロープウェイから見下ろす紅葉の絨毯は息をのむほどで、この時期は多くの登山者が訪れます。
稜線上の岩場では鎖もあるため、ある程度の登山経験があると安心ですが、それだけの価値がある山です。
男体山 (なんたいさん)
日光を代表する霊峰・男体山は、浅草から東武特急で約2時間でアクセスできる百名山です。二荒山神社の境内から登山道が始まり、山岳信仰の山らしい雰囲気の中を頂上を目指します。
コースは登り一辺倒でほぼ直登に近く、累積標高差は約1200m。急登が続く体力勝負のルートですが、中禅寺湖を眼下に見ながら高度を上げていく感覚は爽快です。山頂に立つと中禅寺湖・戦場ヶ原・日光連山が一望でき、特に湖と山の組み合わせの景観が美しい。
登山口となる二荒山神社は入山料(1000円)が必要で、開山期間(5月〜11月)のみ入山可能。神社で御守りを受け取ってから登るという登山前のルーティンも、この山ならではの体験です。
下山後は中禅寺湖畔でランチや温泉を楽しむのが定番。日光観光と登山を組み合わせた欲張りプランが立てやすい山です。
木曽駒ヶ岳 (きそこまがたけ)
「最も楽に登れる3000m級の山」と称される木曽駒ヶ岳は、公共交通派の登山者にとって夢のような山です。駒ヶ根からバスとロープウェイを乗り継ぐと、一気に標高2612mの千畳敷カールへ。そこから山頂まではさらに標高差340mほど。
千畳敷カールは7〜8月に高山植物が咲き乱れ、圧倒的な景観が広がります。「登山をしなくてもここだけで来る価値がある」と言われるほどの絶景で、中央アルプスの山並みと花々のコントラストは忘れられない光景です。
山頂からは360度の大展望。南アルプス・北アルプス・富士山・御嶽山が見渡せます。稜線歩きは多少岩場もありますが、整備されており初心者でも十分登れます。
ただしロープウェイは時間帯によって大変混雑します。始発のバスに乗って早朝スタートするのが快適に楽しむコツ。夏休みの週末は特に注意が必要です。